今年の天気予報はなかなかあたらない。当初の予定が近づくにつれ予報が外れてしまい、思い切って日程を
前倒しした。これが見事に功を奏して快晴の登山日和となった。
今回の登山は、二山とも盛岡が基点になるため新幹線等JRを利用せざるを得ず、LCCに比べ割高となることは
否めない。また、登山口間の移動は時間的に最も効率的なレンタカーを利用した。
ひと月前と同じ、いつもの山友との二人山行。
午前の車中から早くも酒盛りとなった。夜には盛岡駅前の居酒屋にて杯を挙げ、無事の完登を誓う。
■2022年9月30日/快晴/早池峰山 1,912m
翌朝、盛岡駅前からレンタカーを走らせ、早池峰山の麓、河原の坊駐車場に向かう。
ここが車の終点、夏場はこの先の登山口までバスが通っているようだが今はオフのため、登山口の小田越まで
緩やかな車道を30分ほど歩いて行く。木々の葉に秋を感じる。遠くに早池峰も見えてきた。
小田越登山口を9:27に出発。
しばらくは緩やかな登りが続く。三合目を過ぎる頃から登山道は岩稜地帯となり徐々に傾斜がきつくなる。
11:56 五合目金蔵に到着する。すでに森林限界を越え高山帯に入っている。
ここから先がこの山のハイライトだ。急斜面に鉄梯子が連続して二ヵ所起立している。ここを慎重に越えて、通称
「天狗の滑り岩」と言われている岩稜帯を乗り越えると、ようやく剣ヶ峰分岐に到着する。
分岐からは平坦な木道となり、門間コース分岐を越えると早池峰山頂避難小屋の赤い屋根が見え、山頂に到着
である。12:43
快晴の空模様。標識をバックに記念撮影。
山頂には小さな祠がある。無事の登頂に感謝の祈りを奉げ、13:20 山頂を後にした。
前回のアクシデントの苦い思いがあるので、足元を確かめつつ慎重に下る。14:43 小田越登山口、15:12河原の坊
到着。
翌日は八幡平。麓の宿泊地までは約84kmの道程。レンタカーを走らせ17:30に宿に着く。
ここで閑話休題。
八幡平に宿は沢山あれど、何処も観光地のいい値段。リーズナブルで食事も良さそうで、かつコインランドリーが
備わっている(山ヤにとって宿での洗濯乾燥は必須)宿をネットで探したところ、八幡平に比較的近い大更という場所
(八幡平駐車場まで約30km)に格好のビジネスホテルが見つかった。
これが大当たり!
一泊2食8,400円と格安。食事処は一階のHACHIという洒落た名前(八幡平の8の字が由来とのこと)の食堂兼酒場
になっている。
お店は、若いマスターと別嬪さんの二人で切り盛りしている。
居酒屋の雰囲気でマスターらとの会話も弾み、焼き鳥に地ビールと地酒を、ついつい追加注文。
八幡平では絶対にお勧めの宿である。ビジネスホテル西根さん。
■2022年10月01日/快晴/八幡平 1,613m
早朝7時過ぎに八幡平展望駐車場に向けてレンタカーを走らせる。
今日も快晴。秋晴れの空の下、快調に八幡平樹海ラインを行く。車窓からの眺めも見飽きない。
45分ほどで展望駐車場に着く。
向かいにはレストハウス。地下はバスの発着場とレストラン、売店などがある。
正面には遠く岩手山を望み、八幡平国立公園の標石。標石の右手には畚(もっこ)岳。反対側が目指す八幡平だ。
今日の八幡平の散策は、先ずは八幡平山頂に登り、そして源太森まで足を伸ばし、見返り峠を経由して駐車場に
戻るという周遊コースだ。
8:21 八幡平の登山道に取り付く。とは言ってもよく整備された石段の登りだ。緩やかな登りを八幡平頂山を目指して
いく。
途中の鏡沼分岐を過ぎると平坦な道となり、見返り峠を越えると左手に小さなガマ沼が現れる。なおも進むと八幡平
山頂〜 ここが八幡平の最高点 1,613m 〜に到着する。記念写真を撮って展望台からの眺望を楽しむ。
ガマ沼から分岐を左に分けて八幡沼へと進む。このあたりは遥かな高層湿原。どことなく尾瀬を思わせる。
八幡沼を取り巻く草紅葉に彩られた湿原の景観は見事というほかない。
源太森へは少しの登り。ピークに標識。静かな森だ。
ここから見返り峠を経由して引き返す。
10:20 駐車場着。2時間の散策に大満足。
二日間とも天気に恵まれた快適な山旅であった。
これで、ようやく73座達成。だが、この先も長い山旅は続く。明日からまた、命との競争だ。
午後の新幹線で盛岡を後にした。
|