山の環境問題
 
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 緊急提案〜山のトイレ問題についての取り組み(私案) 


   山のトイレ問題について、最近の新聞報道などで気になるのは、「登山者の協力が不可欠」という論調
 であります。
   でも私は、自らを戒めつつ「登山者こそ、最大の責任主体である。」といいたいのです。環境に与える
 負荷は自らの負担(金銭的負担も含めて)で補填すべきと思います。 「責任と負担なくして、山に入るべ
 からず」です。
 
   まず、このことを確認することから出発したいと思っています。
     そして、携帯トイレだけでこの問題が解決するとも思われません。



 山のトイレ問題の解決については、まず基本的な考え方として、自己責任による利用者負担の原則の
 確立が必要と考えます。   
     そうした原則に立って、利用者をはじめ、多様な関係者が協働・連携して取り組んでいくことが求められ
 ています。 

    具体的な処理方策としては、決して一つの方法で解決できるものではなく、山域の状況に応じて多様
  な方策を組み合わせて取り組む必要があると考えます。
   以下に、方法論を提案します。
 
  (1) まず、山域ごとに具体的な方策を協議し、コンセンサスを得て実行することを目的とする協議体を設
     けます。
     この協議体は、山岳会など利用者サイドをはじめ、関係団体、行政機関などを構成メンバーとして組
    織するとともに、一般市民にも広く意見を求めるなど、参加と公開を原則として運営される必要がありま
    す。 現在、山域ごとに設置されている地方山岳遭難対策協議会などの組織を活用し取り組んでいくの
    も一つの方法と考えられます。     
     大雪山では、クリーン大雪運動を推進している広域の協議会がありますが、このような運動・組織体
    を全道各地に展開していくのが望ましいと思います。
      このような取り組みをどこがリーダーシップを取って進めていくかについては、地域の実情の違いもあ
    ると思われますが、山岳団体と行政機関が音頭をとって立ち上げて行くのが最も現実的であると考えま
    す。

    (2) 関係者の役割と負担の原則については、 
    ○ 利用者は登山に伴う自己の排泄物は自らの責任と負担で処理するという基本原則のもとに、自然
      環境への負荷の軽減に要する費用を負担する。
    ○ 山岳会や、ツアー業界などの利用者団体は、所属会員、参加者等への意識の徹底はもとより、自
       らの負担で社会的な啓蒙活動を積極的に行う。
    ○ 行政機関は、情報を提供公開し、適切な利用と規制について広く関係者の意見を聞き合意形成の
       もとに、自然環境の保全と負荷の軽減が図られるよう措置を講じるとともに、市民の税負担で賄うべ
       き費用について負担する。
    ○ 研究機関(者)は、行政機関と協力し環境の保全や負荷軽減対策に係る科学的な検証など、応分
      の負担によりサポートを行う。
    ○ その他の関係団体も、啓蒙活動などに積極的に協力する。

    (3)具体的な処理策については、
      地域の実情によって多少のバリエーションが考えられるが、基本的には次の枠組みで種々の方策
      を組み合わせて実行する。

 




 方策の緊急度
区分

   方策の内容

      実 行 主 体

 負担すべき者

   備   考






 


早急に実行する
方策
 (ここ1〜2年)





 


 

携帯トイレの普及




 


 携行

 利用者

 利用者

 

(*)
利用者の負担
は、  利用料とし
て。
    
 

 回収と処理

 市町村

 利用者(*)

 普及啓蒙
 

 協議会等
関係機関
 

 協議会等
 関係機関
 

 山岳トイレの設置
 (登山口)
 

 設置

 行政機関

 行政機関


(*)
利用者の負担
は、 利用料とし
て。

 維持管理

 協議会

 利用者(*)

 指導ボランティア
 の配置
 

仕組みづくり

 協議会

 協議会(*)

(*)
行政機関から協議
会に経費補助。

 指導等活動

 ボランティア

 協議会(*)

 


 中長期の方策
 (3〜5年程度)




 


 環境容量・影響
 把握 

 調査研究

 研究機関

 研究機関

 

 山岳トイレの設置 
 (縦走路)  (*)
 

 設置

 行政機関

 行政機関

(*)
緊急度、優先度を
科学的に検証

 維持管理

 協議会

 利用者

 山の環境基金
 (仮称)の設置  
      (*)
 

 設置、運営

 

 NPO組織

 

 利用者、
 行政機関、
 関係団体、
 市民
 

(*)
持続的な維持活
動資金
 


  (4)今後の取り組みの流れ


 機運醸成
  (全道フォーラム)
      ↓
  (地域フォーラム)
 




 



地域協議会の設置
 




 

 処理策協議

 コンセンサス
 形成
 




 

 具体的な取組み

 (定着化)
 

   ↑  助言・サポート       ↑                   持続的な取り組みとする。



   環境省等関係機関 ・ 大学等の研究機関
 

 適切な利用と規制に関する
 道条例
  (北海道スタンダード)

  美唄山における取り組み〜美唄山地域連絡会議

  山のトイレを考える会のホームページはこちらから