今年は天候不順が続き、長期予報が当てにならない。よって、いつものように長期予報を見て登山日程を決める
のは止めにして、二ヵ月前に早々と日程を決めて飛行機の予約(変更不可)をした。
しかも、登山バスの運行はシーズン中基本的に土日限定であることにも留意した。
二ヵ月前からの早めの準備と手配、当日の天気が吉と出るか凶と出るかは運を天に任せた。
登山の決行直前まで現地白山市の天気予報は雨と出た。よって雨中山行をほぼ覚悟の上北海道を出発した。
今回も、長いつき合いの山友との二人山行。前夜、金沢駅近の居酒屋にて軽く祝杯を挙げ、完登を誓う。
■2022年8月27日/曇り後雨時々晴れ/白山(御前峰) 2,702m
翌早朝、どんよりとした湿気と曇り空の中、金沢を満員の登山バスにて出発する。
市ノ瀬ビジターセンターというところでシャトルバスに乗換えて登山口のある別当出合まで、ほぼ2時間バスに
揺られる。なお、シャトルバスは20分間隔にて運行。両バスの料金は合わせて2千9百円也。
また、白山への登山計画の提出は義務化されており、別当出合登山口にて紙に書いて提出する。
登山口の標識を見て分かったことだが、今年令和4年は白山国立公園指定60周年という記念すべき年に当たる
ようだ。
幸い未だ雨は落ちてこない。準備を整え 9:15 登山口を出発する。ルートは砂防新道、室堂まで6kmの行程だ。
つり橋を渡り、初めは緩斜面を登って行く。そのうち東京から来たという高齢者のグループに追いついたが、
我らも間違いなく高齢者、つかず離れず共に行く。
中飯場に着くころには霧雨が降ってきた。 9:57着。10分ほど休憩するが、雨中山行で気分は落ち込むばかりだ。
周りの景色を楽しむ余裕もなくただ黙々と歩みを進めていく。中飯場まで1.5km、室堂まではまだ4.5kmも
ある。
中飯場を過ぎると傾斜が急になる。別当覗を越えたあたりで雨具の出番となる。しばらく行くと 11:41 甚之助
避難小屋に到着。小屋の中でしばし休憩。12:00 小屋発、急登が続きついに足が吊ってしまった。
鎮痛消炎スプレーで患部を冷やし何とか登りを続ける。十二曲がりに苦しみ、やがて名物の黒ボコ岩に着く。
折角だからと黒ボコ岩のてっぺんに登ってカメラに収まる。
黒ボコ岩を過ぎると、平坦な木道がしばらく続き、室堂平への最後の五葉坂を越えると、白山室堂到着である。
14:23着。登山口から5時間を要した。
いつの間にか雨は上がっていた。
早速、白山室堂にて宿泊受付を済ませて宿泊棟へ。二段ベットの上段、定員二人のところをひとり独占。
比較的すいているようだ。
乾燥室にて濡れた雨具等を乾かして、まずは広場のテラスにて缶ビールにて乾杯。
とその時、頂上を見上げると綺麗に晴れ渡って来たではないか。これを逃す手はない。缶ビールを飲み干して
急遽頂上を目指すことにした。16:36発。
白山室堂から50分弱で白山のピークに立つ。御前峰17:28到着。雲の合間に、前方に大汝峰、その右手に
剣ヶ峰と小さな池(紺屋ヶ池)が望まれる。ついでにピーク手前の奥宮にて白山登頂の御礼のお参りをする。
ピークには我ら二人だけ。大勢が白山を目指して登って来たのに、ピークを独占するとは何と贅沢でラッキー
なことか。
白山に心から有難う。大満足!!
室堂に戻って夕食、缶ビールで祝杯を挙げたのは言うまでもない。
■2022年8月28日/曇り
翌日も早朝からどんよりとした曇り空。朝飯を食べて6時25分に白山室堂を出発する。登山口まで3時間を予定。
途中、弥陀ヶ原を左に逸れてエコーラインルートを下るつもりであったが、分岐を見逃してしまい、結局登りの
ルートをそのまま降りることになった。
なお、別当覗のあたりで他の登山者(若い女性グル―プ)とすれ違った際、登山道を踏み外し崖状の笹薮に
転落。
相方と女性たちの献身的な助力によって何とか窮地を脱した(ここでメガネと片方のポールを紛失、大損)。
9:15 別当出合に無事下山する。
帰りには、市ノ瀬からの登山バスを白峰(菜さい)にて途中下車。白峰温泉(総湯)にて心地よい汗を流し、
しかるのち、缶ビールで喉を潤しつつ地元のお蕎麦をいただき腹を満たす。
15:50 金沢駅着で今回の山旅を締めくくった。
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