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 塩見岳 3,052m         2人                      
   日程・コース 
     /7月29日 新千歳空港〜成田空港〜新宿駅、バスタ新宿〜伊那インター 〜伊那市エビスホテル(前泊)
  
     /7月30日 伊那市駅〜伊那大島駅(登山バス)〜鳥倉登山口
         鳥倉登山口〜三伏峠小屋(泊)
           
     /7月31日 
         三伏峠小屋〜三伏山〜本谷山〜塩見小屋〜塩見岳(西峰、東峰)〜塩見小屋
         
     /8月01日
         塩見小屋〜三伏峠小屋〜鳥倉登山口
         
            鳥倉登山口(登山バス)〜伊那大島駅(〜伊那市駅〜エビスホテル(泊)

     /8月02日 エビスホテル〜伊那インター(高速バス)〜新宿駅〜成田空港〜新千歳空港
          

 ■2025年7月29日/晴
 塩見岳は、百名山の中で最後の3千m峰である。頂上までの長い行程、かつ猛暑のなかの山行が予想されること
から、山中の山小屋に二泊。年寄り向けのゆとりのある計画を立てた。
 さて、バスタ新宿から高速バス飯田線に乗って伊那インターで下車。ここからタクシーを利用し、伊那市のホテルに
前泊。
 当初の計画では、登山バスが発着する伊那大島駅周辺の宿を探したが見つからず、止む無くJRで1時間20分程
手前の伊那市のビジネスホテルに投宿した。
 蒸し暑い。早速、近くの居酒屋にて恒例の前祝い、景気づけの一杯。
 2025年7月30日/快晴
 早朝5:13、伊那市駅からJR飯田線で伊那大島駅6:30着。ここから登山バスに乗り継いで8:30に終点の鳥倉登山口に
到着する。10人ほどの登山客が乗り合わせた。
 天気は快晴。どうやら予報でも下山する1日までは晴マーク。雨の心配はなさそうだ。
  
         

 快晴の天気の中ルンルン気分で8:46出発。本日の三伏峠小屋(標高2,584m)まで4kmの行程。ここは標高1,779m。
  取り付きは急な尾根道が続く。取り付きが終わるとトラバース気味の緩やかな登山道となる。樹林帯なので熱さは
そんなに感じられないのが救いだ。
 この辺りは豊口山間のコルと呼ばれるところだ。
 緩斜面を越えると、やがて土砂崩れの後なのか、鉄板で補修した梯子状の道が所どころに現れる。
 そして、「ほとけの清水」という水場。岩石地帯を経て塩川ルート合流点を過ぎると、ようやく三伏峠小屋が現れる。
12:26着。登山口からここまで3時間40分のアルバイトだ。
 午後の早めの到着。缶ビールで乾杯。疲れ気味なので夕食までの間、布団に入り仮眠を取ることにした。
 なお、三伏峠小屋のトイレは水洗、小屋の中にあり清潔、宿泊客は無料で利用でき、うれしいサービスだ。
 
          

 2025年7月31日/快晴
 小屋泊二日目。今日も快晴。早朝5:23に小屋を出発する。20分ほどの登りで三伏山である。塩見岳方面は逆光だが、
うら若き女性カメラマンにシャッターを切ってもらい記念の一枚。振り返ると対面に、昨夜泊まった三伏峠小屋。

          
 
         

 樹林帯を少し行くと、「のぞき岩」が現れる。試しに覗いて見ると見事な山の景観。この辺りから登山道は2,498mのコル
に一旦下り、本谷山へと急な岩石交じりの樹林帯を登っていく。段々高度はあがってきた。苦しい!ようやく本谷山に飛び
出た。標高2,658mである。
      
         

 本谷山から先はまだ長い。だらだらとした登山道がしばらく続き、最低標高1,512mまで下る。そして、塩見新道分岐を
経て最後の急斜面。ゴーロ状の悪路に四苦八苦しながら登っていくと、樹林帯の斜面に建つ標高2,766mの塩見小屋到着
である。8:37着。三伏峠小屋から3時間14分要した。

        
      
 小屋で受付を済ませ、サブザックに必要なものを詰め込み、9:14塩見岳へと出発する。しばらくは樹林帯。直射日光を
遮ってくれるので、とても助かる。ジグを切りながらひたすら高度を稼いで行く。岩稜地帯へと入っていく。
 行く手に天狗岩が見えてきた。道はキツイ鎖場。長い鎖場をクサリにしがみ付くように攀じ登っていく。周りの景色を
眺める余裕もないが、岩の隙間に咲く小さな花にしばし心は和む。

           

         
    
 西峰到着。そして、西峰から2分、目と鼻の先に東峰。10:55到着。小屋から1時間41分も要した。
 快晴の空のもと、感動で言葉もない。富士山をバックにピークの写真や360度の山並みをカメラに収める。
 百名山の旅も佳境を迎えた。最後の3千m峰達成である。しかもこの天気。まるで天も祝っているかのようだ。
 名残惜しいが、30分ほどで塩見岳の頂上ともお別れした。

          

         
      
 11:23頂上発。鎖場を慎重に通過し、無事塩見小屋に下山した。12:35着。塩見小屋から往復3時間21分。
 小屋にて、早速西山さんと無事の登頂を祝って缶ビールで乾杯!目標達成に得も言われぬこの満足感。
 ビールが腹腸に沁みわたる。
 夕食までにはたっぷりの時間。小屋からの景色を楽しんだり、隣の方と話込んでゆとりの時を過ごす。
    
           
      
 翌朝。予定より早く余裕をもって5:40塩見小屋を出発する。
 途中、本谷山、三伏山や三伏峠小屋などで休憩。慎重に下る。長い下りに足腰は疲労困憊。
 順調に下り、10:54鳥倉登山口に到着する。14:30の登山バスの出発時間まで登山口にて身体を休める。
 登山バスには、我々の他に単独下山の二人のみ。

           

 登山バスにて伊那大島駅経由JR伊那市駅近郊ののビジネスホテルに2泊目。
 二人で近くの海鮮食堂「さかなや」にて、祝杯を挙げる。
 かくして、南アルプスの名峰塩見岳の踏破という輝かしい成果を残し、今回の百名山の長旅を終えた。(了)